風景印 広島県 
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広島県 呉本通七郵便局
図柄…ツバキ、椿乙女、瀬戸内海国立公園・休山

この風景印の女の子のお顔、本当は目と口があるはずなんです。
印が摩耗しているのか、押印の加減なのかわかりませんが、
なんとなく残念な感じになってしまいました。

たまにはこんなこともあります。
局員さんはきっと心をこめて押印して下さったはずなので(たぶん)、
これはこれで良しとしましょう。


椿乙女とは「乙女椿」という民話が元になって、デザインされています。

昔々、呉の長者に、美しい一人娘がありました。
この娘が呉の浦で一番貧しい若者を好きになってしまったのです。

娘と若者は末は夫婦になろうとかたい約束を交わしましたが。
それを知った長者はたいそう怒り、娘を部屋に閉じ込め、
若者の家に押しかけるとさんざん悪態をついたのです。

悲観した二人は、嵐の吹き荒れる夜、海に身を投げてしまいました。
そして翌朝、二人の屍は、荒波にもまれて離れ離れになり、
若者は能美島に、娘は呉の浦に打ち上げられたのです。

それから月日がたち、若者が打ちあがられた能美の浦には一本の男椿が芽を出し、
娘が打ちあげられた呉の浦には乙女椿がたった一輪の花を咲かせました。
乙女椿は夜ともなれば輝く青白い光を放ち、
男椿はそれにこたえるようにかすかな光を瞬かせるという噂が流れるようになりました。

何年かのちに男椿は枯れてしまいましたが、乙女椿は見上げるような大木となって、
一輪だった花を二輪咲かせるようになり、呉の沖を通る舟人は、
この乙女椿を鏡木と読んで、夜の船旅の目印にするようになったのです。

はかないふたりの身の上をいとおしんだ長者は、
全財産をなげうってこの椿のそばに祠を建てて娘と若者を弔いました。
人々はこの椿の大木を「お椿さん」「椿大明神」としてうやまい、
祠はそわれぬ男女がお参りすればどんな障害も取り除いてくださり、
仲の良い夫婦がお参りすればお椿さんがうらやんでふたりの仲を裂くと言われているのです。 


仲の良い夫婦の仲を引き裂く「お椿さん」はどうかと思いますが、
この風景印の椿乙女は可憐な感じですね。
            


 

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